トネリコの樹の下で

物理と音楽と時々水泳。オペラに関する話題が中心です。

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クナッパーツブッシュ('54)盤:『パルジファル』 (ワーグナー)

①音盤情報
『パルジファル』 (ワーグナー作曲)

 アンフォルタス: ハンス・ホッター
 ティトゥレル: テオ・アダム
 グルネマンツ: ヨーゼフ・グラインドル
 パルジファル: ヴォルフガング・ヴィントガッセン
 クリングゾル: グスタフ・ナイトリンガー
 クンドリ: マルタ・メードル 、他

 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
 指揮: ハンス・クナッパーツブッシュ
 録音: 1954年、バイロイト祝祭劇場におけるライヴ録音(モノラル)

HMVはこちら

②はじめに
全曲通して聞くのは2回目か。『パルジファル』はその長さゆえ途切れ途切れで聞くことが多いもので(^^;)。

クナの『パルジファル』は、出演していない53年と発売されていない55年を除いて51年から63年まで、なんと12年分を聞くことができます。すごく録音に恵まれてますよね。
そのなかで私が全曲聴いたことがあるのは51年54年57年62年63年の5年分のみ(64年も持ってますが全部聞けてない)。少なくて恥ずかしい...。

そんななかで今回の54年は
 ・54年としては明瞭な音
 ・それゆえ棒もオケもかなり楽しめる
 ・スーパー豪華キャスト、だが最適キャストとは言えない
 ・2幕3幕が出色か
という感じ。

③指揮・オケ
ということでクナ先生の指揮。51年ほどは遅くないながら、モチーフを抉りだすような音作り。場面転換といい聖金曜日といいやはりパルジファルにおいてクナは圧倒的といわざるを得ない。(もちろん他の指揮者も好きですが)。
オケと棒、歌手と棒がずれることは日常茶飯事なので割愛(汗)。ある意味、クナのパルジファルを楽しめるかはここを許容できるかにかかっているのかもしれません。

オケについても徐々に調子が出てきたのか、1幕よりも2幕3幕のほうがよかったような気がします。

④歌手
グルネマンツのグラインドル、特に1幕では”一騎当千の現役武将”といった感じで、巷の評価に違わず違和感があることは確か。しかし3幕ではどこか枯れ老いた寂が聞かれ、1幕とのギャップが効いて“告解”の下りがものすごい説得力。長丁場でスタミナ切れしないことも驚愕的です。

こちらも議論を呼ぶホッターのアンフォルタス。いや、老けすぎでしょ(笑)。でもその驚異的な表現力ゆえ、Mitleidせざるを得ない。こちらも3幕の方が良かった印象。
一方のティトゥレルがアダムなのでこっちのほうが若く聞こえる。でもそれは組み合わせの問題であって歌自体は立派だったと思います。

ヴィントガッセンの万能安定英雄歌唱には毎度頭が下がります。ジークフリート的(?)な愚者からターンホイザー的(?)な悟りっぷりまで納得の歌唱。以前聞いた51年よりはこちらのほうが安定してたかな。
メードルは”The クンドリ”。その艷やかで色っぽい声に体当たり的歌唱は、救済を求める誘惑妖女にドンピシャ。この頃が絶頂期である彼女の万全な歌が楽しめました。
ナイトリンガーのニヒルを超えてグロさすら感じるクリングゾルと共に、3人が織り成す2幕も圧巻でした。

合唱は時たまずれるのさえ除けば、さすがバイロイト&ピッツといったところでしょうか。

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クナのパルジファル、全部聞けるように頑張ります(笑)。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))
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