トネリコの樹の下で

物理と音楽と時々水泳。オペラに関する話題が中心です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

カンパネッラ映像盤『困惑した家庭教師』 (ドニゼッティ)

どマイナー作品ですが、これを逃したら買えないだろうと思い買ってしまいました。
にしても650円は安かった!!

①音盤情報
『困惑した家庭教師』(ドニゼッティ作曲)

 グレゴリオ(侯爵家の家庭教師): エンツォ・ダーラ
 ジルダ(エンリーコの妻): ルチアーナ・セッラ
 老侯爵ドン・ジュリオ: アレッサンドロ・コルベッリ
 エンリーコ(ドン・ジュリオの息子): パオロ・バルバチーニ
 ピッペット(ドン・ジュリオの息子): ヴィート・ゴッビ
 レオナルダ(家政婦): アラチェリー・ヘンゲル 、他

 エンリーコ・ドヴィコ(フォルテピアノ)
 トリノ・レッジョ劇場管弦楽団&合唱団
 指揮: ブルーノ・カンパネッラ
 演出: フィリッポ・クリヴェッリ
 収録: 1984年3月22日、トリノ、レッジョ劇場(ライヴ)

参照は購入元のHMV

②はじめに
この作品を聞くのがそもそも初めてでした。
どマイナー作品なのであらすじ含め詳しめにいきます。

あらすじを帯から引用すると
”老侯爵ドン・ジュリオはエンリーコとピッペットの二人の息子を禁欲的な環境で育て、女性を一切寄せ付けようとしない。とはいえ、実はエンリーコには内緒の妻ジルダがいて、息子までいるという。その秘密を打ち明けられて「困惑する家庭教師」ことグレゴリオの悪戦苦闘のドタバタ劇を描く喜劇。”
と言った感じ。上記夫婦・家庭教師に、堅物な父ドン・ジュリオ、超絶アホ息子のピペットと彼といい感じのオバサン家政婦レオナルダのカップルが絡み合う物語です。

各役について個人的な印象を述べますと...
・家庭教師グレゴリオは、所謂「巻き込まれちゃった普通のお人よし」。派手なアリアはありませんが、ロッシーニ的な言葉捌きが要求される役となっています。ドタバタ動きまわるのが彼なので、演技力も必要でしょう。
・音楽的な主役はジルダで、アリアが3つ用意されています。超絶技巧もありますし、主な”説得”は彼女が行うので表現力も必要ですね。ちなみに終幕の締めはグレゴリオじゃなく彼女がやっています。何やら軍人の娘だそうで、よく頭の回る強情な女性という人物像。
・次がドン・ジュリオ、なかなかいいアリアが用意されているのでその点ではグレゴリオよりおいしい役かも。終始堅物なのでそんな難しそうではありませんが、グレゴリオと同じバリトンの役なので声の対比が効くといいかと。
・エンリーコは登場のアリア以外に大した出番はないです(笑)。大体重要なところは妻が持っていっているので、終始騒いでいるだけ。なのでカヴァティーナ・カバレッタ形式の登場アリアと、細々した重唱でのアンサンブルが聴かせどこかな。
・実は登場回数の多いレオナルダ。出番がエンリーコと同じぐらいありますし、ジルダとの喧嘩の二重唱もあるので結構重要。いいオバサン歌唱が求められます。
・ピペット。アホ、バカ、間抜け。

音楽としてはロッシーニをドニゼッティの筆でマイナーチェンジした印象。所々軽妙な感じはよかったですが、ちょくちょく形式ばっててまぁこんな感じか、と(^^;;)。
私としては、ジルダの3つのアリア(1幕登場時に1つ、2幕の中盤に1つ、最後に合唱付きで1つ)、グレゴリオの早口、ジルダとレオナルダの喧嘩2重唱が印象的でした。

字幕は英語・伊語・仏語のみ。演出は普通ですが、舞台は簡素というか素朴でお金のかかっていない感じ。この作品を楽しむには問題ないでしょう。

③指揮・オケ
若いころのカンパネッラ、指揮としては軽くチープな感じの他愛無い音楽作りは良かったです。
オケが前に出ることの殆どない作品ですが、指揮者とともにいいサポートだったと思います。

④歌手
ジルダのセッラが聴きもの。超絶技巧もそうですが、ちょっと厚かましい小娘がよく演じられていて表現も良かったです。
ダーラも相変わらず言葉を捌くのが上手で、ドタバタ役にぴったりな演技力と風貌で楽しめました。惜しむらくはあまり目立つアリアが用意されてなかったことかな...。
コルベッリはまだ30歳ぐらいとお若い。いまいち声が乗りきってなかったとは思いますが、水準以上の歌唱だったとは思います。

ヘンゲルのレオナルダがなかなかいいオバサンで笑えました。ゴッビもとってもアホ息子っぽくてよかった。バルバチーニのエンリーコは声が一本調子なのが気になったかな。重唱はいいのですが、登場のアリアはもう一歩かと。
合唱は出番少なめですが、問題はなし。

-----

珍しい作品でしたが、演奏としては良かったと思いますよー。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

スポンサーサイト

PageTop

クリュイタンス盤:『トスカ』 (プッチーニ)

ひさしぶりの更新です。カウンターの数が増えてて若干焦っております(^^;;)。

①音盤情報
『トスカ』(プッチーニ作曲)

 トスカ: セーナ・ユリナッチ
 カヴァラドッシ: カルロ・コッスッタ
 スカルピア: ハンス・ホッター
 堂守: エーリッヒ・クンツ
 アンジェロッティ: ハンス・クリスティアン

 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
 指揮: アンドレ・クリュイタンス

HMVはこちら

②はじめに
4回目ぐらいの鑑賞。
音は全体的には良くはないけど、聞けなくはないという感じ。が、3幕では途中で音質がカクっと悪くなり、最後の音は伸ばしてる途中で録音が切れて(拍手へジャンプして)しまいます(汗)。
マニアな盤なので私は多くは望みませんが、入手予定の方はご注意を。

③指揮・オケ
クリュイタンスの棒がまず聞き所。旋律を歌わせながらも流れのよいつくりで、非常に心地よい。彼の指揮者としての非凡さを感じさせます。
「ドカーンっていう迫力」「テッカテカなヴェリズモ節」という感じではないですが、そこが彼の指揮のよいところですね。

④歌手
上記クリュイタンスの指揮に、ユリナッチの独墺系滑らか声がフィット。例えば“Vissi d'arte”の旋律をここまでナチュラルかつ綺麗に響かせた歌唱は稀有じゃないかと。独ものの印象が強い彼女ですが、プッチーニもいいですね(^^)。

贔屓にしてるコッスッタ、ヒロイックな美声が魅力的。ドラマティックさと美声の共存という意味では、やはり彼は素晴らしい。しかし高音は苦手なのがご愛敬で(これゆえスター歌手に人気と活躍が一歩劣っているのでしょう)、3幕の二重唱で1度引っくり返りかかってます。まぁライブなので1ヵ所ぐらい......(溺愛)。

ファンには嬉しいホッターのスカルピア。独語でもわりと発音モゴモゴなので伊語だとよけい気にはなりますが、逆にその鼻声(?)が変態さを演出してます(たぶん)。存在感と迫力のある警視長官。てか相変わらず怒鳴るの上手ですねぇ...。

堂守が名手クンツなのは嬉しいです。

-----

録音が一部劣悪ながら、その棒・歌唱は一聴に値すると思いますよ~。


((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。