トネリコの樹の下で

物理と音楽と時々水泳。オペラに関する話題が中心です。

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パターネ盤:『リゴレット』 (ヴェルディ)

同好の方からお借りした盤です。

①音盤情報
『リゴレット』(ヴェルディ作曲)

 リゴレット: ピエロ・カプッチッリ
 ジルダ: マルゲリータ・グリエルミ
 マントヴァ侯爵: ジャコモ・アラガル
 スパラフチーレ: ラファエル・アリエ
 モンテローネ伯爵: ジョヴァンニ・フォイアーニ
 (すみません、マグダレーネ以下、その他の配役が分かりません。)

 指揮:ジュゼッペ・パターネ
 ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
 
 1970年ライブ録音

②はじめに
当盤初聴。
カプッチッリのリゴレットとしてはジュリーニ指揮の正規盤とロッシ指揮の放送用録音盤を持っていて、これで3つ目ということになります。正規版より音は悪いのは当然としてロッシ盤より更に悪いのですが、一番カプッチッリが乗ってるのはこの盤かな。

“客 > オケ ≫ 歌手”というバイアスの録音になってます。ノイズはそこまでひどくなく、レゾリューションもそこそこ。ですが聴衆のモゴモゴ音がありますし、オケが強奏するとレンジを振り切ってしまい肝心の声がほとんど聞こえません。という意味で超マニア用でしょうね笑。

更にこの音盤、拍手がスゴイ。歌手が歌い終わってからのフライングブラボーなら(幕が下りたりで)よくあることですが、ここでは数か所歌手が最後伸ばしている途中でブラボーが入っています。もうまさに「イタオペ黄金期」の録音という感じでアホだなぁとw。個人的にはさすがに声にかぶせた拍手・ブラボーはNOなのですが、その場にいたイタリア人もそれだけ興奮したということなんでしょう。

③指揮・オケ
パターネの指揮は、オペラ指揮者らしいツボを得たもの。安心して聴いていられます。

しかし音質は70年としては最悪レベルなので、棒・オケを聴く楽しみ方は不可能に近いと思いますね。それでも声よりはオケの方がとれているので、スカラ座がうまいのは一応分かります。

④歌手
男性陣は素晴らしい。
まぁこれを聴く人の90%はカプッチッリ目当てでしょう。その期待にたがわぬ歌唱を聴かせてくれます。声自体の伸びとしてはロッシ盤の方がよいと思う部分もありますが、こちらの方が声に「熱」があります。これがあの道化リゴレットかといわれると微妙ですが、ヴェルディ作品の歌唱として最高のものを聴かせてくれますよー。ていうか彼は上記録音バランスにもかかわらず、その強靭な声のおかげかまぁまぁはっきり聞こえます。驚異的。

更に8%はアラガル目当てでしょうか(私はこの8%です)。私生活でもプレイボーイだったらしい彼にとって、設定はピッタリですね(笑)。私的な贔屓目なしにも素晴らしい歌唱だと思います。高音はピシッと出ますし、適度に粋な歌いまわしも魅力的。

アリエとフォイアーニの脇役バス達も素晴らしい。しかし嵐の場面とかはオケの強奏にかき消され何も聞こえないのが残念でした。

一方女性陣はいまいちか。
グリエルミのジルダは、可愛らしいがお人形さんにはならない、そのぴったりな声質があったにも関わらずこの日は不調か。声量のあるカプッチッリに比べると声が出ていないのが目立ちますし、1幕アリアは終始音程が怪しめで更に最高音を外して観客のため息を貰っちゃってますww。3幕はなかなか良かったですが。
マッダレーナ役のかたの名前が分からなくてごめんなさいなのですが、声がおばさんっぽいのが気になりました。この役はもっとぴちぴち感がないといまいちですね。

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ということで超マニア用の盤でした。
おそらく売ってはいないので、探すなら図書館がいいかもしれません。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

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ウェルザー=メスト盤:『ワルキューレ』より第1幕 (ワーグナー)

更に新しい、現代の音盤を。

①音盤情報
『ワルキューレ』より第1幕:(ワーグナー作曲)

 ジークリンデ: ニーナ・ステンメ
 ジークムント: ヨハン・ボータ
 フンディング: アイン・アンガー
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団
 指揮: フランツ・ヴェルザー=メスト

 録音時期:2007年12月2日
 録音場所:ウィーン国立歌劇場
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

以上、こちらのHMVを参照。

②はじめに
当盤初聴。
オルフェオによるウィーン国立歌劇場のライブ録音。本来全曲撮られていたはずだったのですが、その時のヴォータン役ウシターロが不調により劇の途中で降板してしまったらしく、1幕のみの販売となったようです。
貧弱な再生機でしか聴いてないので恐縮ですが、録音は特に問題なく感じました。

まさに「ウィーンの本気」といえるメンツでしょうか。近年「歌手が弱くなった」と揶揄されることが多いように感じますが、こういうのを聴くと一概にそうは言えないな、と感じます。まぁジークフリート・ブリュンヒルデ級の歌手が減ってしまった、録音に恵まれなくなってしまったというのは感じますけど(^^;;)。

③指揮・オケ
メストの指揮はわりと淡々としたもの。シンフォニックというか、過度に情熱的でない棒に感じました。ここは趣味の問題なので良し悪しはないと思います。
どちらかというとコンサート指揮者なイメージがあるのですが、近年の活動を見るにそういうわけではないようです。

WPhはさすがですね。好みを言えばもっと「ゴリゴリ」した方が好きなのですが、ぜいたくな話か。

④歌手
現代を代表するワーグナー歌手が揃っています。

シュテンメのジークリンデがまず素晴らしい。重さと潤いのある美声で、過去の大ソプラノに引けを取らない声だと思います。どちらかというとイゾルデやブリュンヒルデのイメージが強いですが、ジークリンデもいけますね。ドラマティック気味なジークリンデなので、例えばヴァルナイが同役をやったときのイメージに近いかな。

ボータのジークムントも安定。その超巨体の割には線の細い優しい声なのですが、しっかりヒロイックにやってくるのでジークムントにはよいかな、と。ただやはり細めではあるので、もっと野性味がほしいという気もします。なんとなくその超巨体が目に焼き付いていて「キャーカッコイイ」とならないのが悩み(←失礼)。

アンガーのフンディングも近年よくみる配役に思います。不調だったのか声(ビブラート)が安定しないのは残念でしたが、役作りは悪くないですね。「悪」というより不気味な雰囲気を出しています。もう少し声が安定していけばハーゲンなどもおもしろいのでは。

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特にシュテンメの素晴らしさを再認識しました。
オペラのスタジオ録音の減った現代においても、こういったライブ録音の発売はやめないでほしいと切に願うところです。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

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ジェルメッティ盤:『ラ・ボエーム』 (プッチーニ)

ちょっと最近の録音でも(といっても20年以上前ですが)。

①音盤情報
『ラ・ボエーム』:プッチーニ作曲

 ミミ: ダニエラ・デッシー
 ムゼッタ: アデリーナ・スカラベッリ
 ロドルフォ: ジュゼッペ・サッバティーニ
 マルチェッロ: パオロ・ガヴァネッリ
 ショナール: アルフォンソ・アントニオッジ
 コッリーネ: カルロ・コロムバラ 、他
 
 指揮:ジャンルイジ・ジェルメッティ
 ボローニャ市立歌劇場管弦楽団&合唱団
 アントニアーノ児童合唱団

 1990年ライブ録音、ステレオ

HMVにページがないので、CDJournalのこちらを参照しました。

②はじめに
当盤初聴。
EMIの正規録音で、何回かのライブ録音を切り貼りしているらしいです。

何やらリコルディのクリティカルエディションを使っているらしいですが、大きな違いはないように感じました。強弱やテンポは普段聴いている盤とけっこう違いますが、それは版のためなのか棒のためなのかはよくわかりません。違いとして例えば4幕のハバネラだなんだ言って踊るシーンのテンポとかビックリします。


③指揮・オケ
勿論個人的な感想なのですが、このジェルメッティの指揮は残念に感じました。分析的な指揮をしようとしているのでしょうが、そのせいか特にゆっくりなところで間延びしてしまい、更に至るところで音楽の流れがよくありません。もしかしたらこのテンポ設定がプッチーニ指定のものだったのかもしれませんが、それを維持するだけの何かが足りなかったように思います。
ロッシーニなどの映像が多く発売されている実力ある指揮者なようですので、この時が練習不足だったのかなぁ(^^;)。

ということでオケがよかったのかはよくわからないです。

④歌手
何やらオールイタリア人キャストらしいです。(裏は取ってませんが)。

サバッティーニのロドルフォ、細めでカロリー低めの声なのでそういう意味ではあまりヴェリズモ感はないです。しかし“若さ”、それゆえの“青さ”という意味では良いですね。

デッシーのミミは、最初のアリアは普通だったんですが2幕3幕とどんどん良くなっていった印象。この盤で一番印象的でした。
テバルディ系のミミなので柄は大きいです。ということでカップルの声の相性という意味ではいまいちかな。

ガヴァネッリは声が暗いので“若者群像劇”というこの話の一面には向いてはいないでしょう。声自体は大きいし技術もあると思うので、キャラ違いというやつでしょうね。

スカラベッリのムゼッタ、声質はあっていると思いますけど、発音がモゴモゴして何言ってるか分からない所が散見されます。ベタベタ歌いすぎたのかもしれません。ワルツは棒のせいで異常に間延びしてて、大好きなシーンなのに個人的には全く楽しめませんでした。

その他のキャストたちはあまり印象に残らず。コロムバラの外套の歌は良い声でなかなかよかったです。
合唱は児童合唱が超元気でビックリします(笑)。

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特定の音盤を否定的に見ることは少ないと思っているのですが、今回は残念でした。しかしテンポ設定が従来と異なるのでそういう意味では興味深いですし、主役二人(とくにデッシ―)に興味がある人は楽しめると思います。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

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ヴァルヴィーゾ盤: 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』 (ワーグナー)

もっとも好きな演目といってもいいこの作品から。

①音盤情報
楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』:ワーグナー作曲

 ザックス: カール・リッダーブッシュ
 ヴァルター: ジーン・コックス
 ポーグナー: ハンス・ゾーティン
 フォーゲルゲザング: ヘリベルト・シュタインバッハ
 ナハティガル: ヨゼフ・デネー
 ベックメッサー: クラウス・ヒルテ
 コートナー: ゲルト・ニーンシュテット
 ツォルン: ローベルト・リッヒャ
 アイスリンガー: ヴォルフ・アッペル
 モーザー: ノルベルト・オルト
 オルテル: ハインツ・フェルトホフ
 シュヴァルツ: ハルトムーツ・バウエル
 フォルツ: ニコラウス・ヒルデブラント
 ダーフィト: フリーダ・シュトリッガー
 エーファ: ハンネローレ・ボーデ
 マグダレーネ: アンナ・レイノルズ
 夜警: ベルント・ヴァイクル
 バイロイト祝祭合唱団
 合唱指揮: ノルベルト・バラチュ
 バイロイト祝祭管弦楽団
 指揮: シルヴィオ・ヴァルヴィゾ

 録音: 1974年7月、8月(ステレオ)

 以上HMV参照。そのHMVはこちら。(但しこれはデッカの『バイロイト名演集』というボックスです)。

②はじめに
3度目の鑑賞(たぶん)。
現在新品を手に入れようとすると上記ボックスぐらいしかないのかな...。安価での入手が難しいのが非常に残念な名演。ちなみにこのボックスは良質なライブ録音が揃っているので興味のある方にはお勧め、ボックスとしては安いので。

音質はライブですがかなりのクオリティ。バイロイトの響きを意識した録音なのか、私の貧弱な再生環境でも、音が全体から包み込んでくるような心地よいものとなっています。
かなり白熱した公演だったようで、バイロイトにも関わらず例えば3幕ラストは音が鳴りやむ前に拍手が入っています(幕が下りたんでしょうけど)。

多様な歌手がある種“異常”なまでの個性を放っていた60年代ごろまでのバイロイトとは違った、そのアンサンブルに味わいがある盤と言えると思います。


③指揮・オケ
まず素晴らしいのはヴァルヴィーゾの指揮。この盤の功労者は彼でしょう。もっぱらオペラに生きた指揮者のようで、今ではあまり名を聞くことはありません。一方で彼は例えばロッシーニの『アルジェのイタリア女』といった名録音を残していますね。(この録音大好き!!)

何よりも彼の指揮からはこのハ長調の音楽が生き生きと聞こえてきます。押し付けがましさの全くない“解放”された音。バイロイトのいい意味でも悪い意味でも寄せ集めなオーケストラがこんなに自由に(もちろん大きな乱れなく)演奏している録音はなかなかないと思います。

そのオケも素人耳には問題なし。50年代バイロイトとか結構金管がやらかしたりしてるのでそれに比べれば(^^;)。

全体のアンサンブル精度が高めなだけあり、3幕5重唱といった難所で粗や録音バランスが気になってしまうのはやや残念か。
あと、柔らか暖かい音作りなので「ドイツ的」かと言えば違うと思います。どちらかと言えばラテン系でしょうね。(あまり意味のない分類ですけど)。

④歌手
主役のリッダーブッシュを筆頭に心地よいアンサンブルを形成しています。指揮含めて聴いてて疲れない録音とも言えるかもしれません。

そのリッダーブッシュは相変わらずの明るい美声と滑らかな音作りを聞かせます。しかし突出して声を聴かせるというより彼が皆を率いてるイメージ。バスが演じるザックスはどうしても老けがちなのですが、彼はその声質のお陰でセーフでしょうか。
3幕中盤はさすがに疲れが見られますね。彼は高音に特別強いわけではないと思うのでその点はキツそう。しかし最終演説はちゃんときめてます。

ヒルテのベックメッサー、典型的なこの役の声質より高く明るい感じがします。故にかなり若く聞こえますね。役作りも結構“ブッファ”してるので聴いててオモシロイ。

コックスの騎士様。この時代を代表するヘルデンテナーですが、ここでは強い個性は感じません。優勝歌は手堅くしめてますが、ちょっと3幕5重唱は悪目立ちしてる気も。

ストリッカーのダーヴィット、声質・表現共に揃っています。しかし高音が危なかったり転がしが多少もたついたりと、並みいる猛者(シュライヤーやウンガー等)と比べるともう一歩感は否めません。

ボーデのエヴァはよい娘。発音がもごもごしてますけど、声はぴったりです。
ゾーティンのポーグナーとレイノルズのマグダレーネは(悪くは無いですけど)普通かな。この2役、実は出番多くないですよね(^^;)。

ニーンシュテットのコートナー含め他のマイスターも問題は感じず。若き日のヴァイクルの夜警もファンには嬉しいですね。
合唱はさすがバイロイトでめちゃうま。精度がスタジオ並みww。3幕のベックメッサーの歌のあとの「ドッ」って感じの笑い声とかホントうまいなぁと。

あえて言えばリッダーブッシュとヒルテ、あとは合唱が聴き所でしょうか。

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ワーグナーの暖かい音楽を楽しむにはもってこいの盤だと思いますよー。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

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ラインスドルフ盤:『マクベス』 (ヴェルディ)

ヴェルディが続きます。

①音盤情報
『マクベス』: ヴェルディ作曲

 マクベス: レナード・ウォーレン
 マクベス夫人: レオニー・リザネク
 バンクォー: ジェローム・ハインズ
 マグダフ: カルロ・ベルゴンツィ  、他
 
 メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
 エーリヒ・ラインスドルフ(指揮)

以上HMV参照。

HMVはこちら

②はじめに
当盤初聴になります。
この録音のもとになったライブ録音が存在するようですがそれは未聴です。

典型的なマクベス録音かと聞かれるとちょっと困りますが、なかなかの演奏だと思います。
勿論ステレオですし、録音年代のわりに音がいい気もしますね。

③指揮・オケ
ラインスドルフの指揮は日本ではあまり評価されないようですが、彼の手堅い指揮はこれはこれで魅力です。いつも堅実で、オケがスコア通り鳴っているように感じます。没個性的にきこえるというのも分かりますが、こういう指揮も捨てたものではないでしょう。

オケもメトなので安心。

④歌
リザネクの夫人はもう一歩かな。彼女ならもっとドラマティックに歌えたと思うんですが、ここでは大人しい。一方でその暗め声でしっかり歌っていて、女性的に感じられるところはアリ。

ウォーレンはその息の長いフレージングが魅力。あんまり狂ったりしないけど、表現が甘いわけではないでしょう。最後のアリアには謎の高音が挿入されてますww。(ウォーレンはたまにこういうことやるから止められない←w)

夫婦ともどもイタリア語に長けてはいないと思いますがそこはご愛敬でしょうか。

ハインズとベルゴンツィは脇をかっちり固めてます。安泰安泰。

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特にリザネクが好き嫌い分かれるところですね。
リザネクの迫力不足は残念ですが、一方でどことなくゲルマンな香りがするこのオペラでは、彼女の独系の声もアリかなーと思います。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

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アバド('75)映像盤:『仮面舞踏会』 (ヴェルディ)

音盤鑑賞録最初の記事ですが、特にこの盤にした理由はなく、たださっき観たからというだけです(笑)
ついこの前訃報のあったマエストロに合掌。

名前の表記や役の表記順などはてきとーですので、あまり信用なさらぬよう。

①音盤情報

『仮面舞踏会』:ヴェルディ作曲

 グスタフ3世(グスターヴォ、リッカルド): プラシド・ドミンゴ
 アメーリア: カーティア・リッチャレッリ
 アンカーストレーム伯爵(レナート): ピエロ・カップッチッリ
 オスカル: レリ・グリスト
 女占い師アルヴィドソン(ウルリカ): エリザベス・ベインブリッジ
 シルヴァーノ: ウィリアム・エルウィン
 サミュエル: グウィン・ハウエル
 トム: ポール・ハドソン
 裁判官: フランシス・エジャートン
 アメーリアの召使: ジョン・カー

 コヴェントガーデン王立歌劇場合唱団
 合唱指揮: ロビン・ステイプルトン
 コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団
 指揮: クラウディオ・アバド

 照明: ウィリアム・バンディ
 装置: ユルゲン・ローゼ
 演出: オットー・シェンク

 撮影監督: ジョン・ヴァーノン

 収録:1975年、コヴェントガーデン王立歌劇場

以上HMV参照。

HMVはこちら


②はじめに
恥ずかしながら仮面舞踏会の映像を全部見るのは初めて。映像だと部分的にYoutubeで観てただけでした。
有名どころのショルティ盤やレヴァイン盤にも興味はありましたが、ファン心くすぐるキャストに惹かれてこれを購入してしまいました。

結果、この盤は「当たり」でした。キャスト・指揮が揃っていて非常に面白かったです。

舞台をボストンから原作通りストックホルムに戻した版。なので普通の版と歌詞がちょっと変わっている、はず。

先に書いておくと、字幕はホントに最低限が英語でついているだけですので最初に聴く方には全くお勧めしません。ひと段落ごとに要約が一言字幕で入る、という感じでしたので(^^;)。
演出は非常にオーソドックス。舞台セットは的は得ているでしょうが簡素なものですので派手さはありません。(現代演出ではないのでそこはご心配なく。)
映像も音質も75年ということを考えれば上出来でしょうが、今の目にはちょっと粗いのは当然ですね。

③指揮・オケ
まずこの映像のアバド、超若いです(笑)。先日訃報が流れましたマエストロですが、晩年こそマーラーなどで素晴らしい演奏を残しましたが、このころはカペルマイスターという感じだったのでしょう。

歌とオケをきっちり繋いで+αで彼の解釈を入れていく感じで、とても好印象。正統派なテンポ設定と歌を知り尽くした棒には脱帽です。

④歌
穴なしの完璧な布陣。
まず主役3人+重要な脇役2人が理想的な歌唱であることがこの盤の売りでしょう。

ドミンゴは若々しくも国王たる声・高身長の立派な立ち姿・演技の巧さという三点揃った理想的なグスターヴォ。顔がイケメンなわけではないし、なんか髪型がいまいちな気もしますが、まず理想的な愛に悩む国王でしょう。この役は超高音が不要なこともあり、彼にぴったりだと思います。勿論3幕のアリアも素晴らしいですが、1幕のこの国王のお茶目さを出した声と演技がとても印象的。個人的にはこの舟歌っぽいやつが好きなんですよねー。

リッチャレッリは、ダイエット完成前のためかちょっとぽっちゃりですが許容範囲でしょう。声は全盛期のものなので安心で、やはりその綺麗な声は魅力的。「いつもめそめそ歌う」と言われる彼女ですが、アメーリアはほぼずっと悲嘆にくれてるので問題ないですね。

そしてもうひとりの主役レナートのカプッチッリ。不倫発覚からの表現が圧巻。"Eri tu"なんて、割とおとなしいコヴェントガーデンの聴衆ですら最後のオケが終わる前にBravo!するほど。一方で前半はもうちょっと柔軟なほうがいい気も、いやすごい贅沢言って悪いのですが。(勿論前半も良いですよ!)

グリストのオスカルとベインブリッジのウルリカも素晴らしい出来。前者は皆さんご存じのとおりのはまり役として(ただちょっと声小さめに感じたのは気のせい?)、ベインブリッジは予想を上回る出来。その風貌はいい感じに占いおばさんでしょうし、声もいい具合に硬質でおばさん声(褒めてます)。音域の広い役ですが、上も下も出ててよいですねー。

その他男声脇3役も問題なし。

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ということで初めての人以外にはお勧めな映像です(^^)。



((以上感想は素人耳による非常に個人的なものですのでご注意ください))

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再開

忙しさもひと段落しましたのでリニューアル。
(正確にはこれからは多少自分で時間を作れるようになる、はず)

とりあえず
音盤鑑賞録(単なる感想メモ+その音盤に興味のある方へ多少なりともの情報提供)
 →なんとなく「音盤鑑賞メモ」に改名 [2014年4月16日]
・オペラの演目ごと・役柄ごと聴き比べ(気が向いたら。といいつつ多少ネタは既にできてる)
を中心に進めていこうと思います。
勿論実演に立ちあったらその感想もアップしていきたいです。4月にはヤノフスキの『ラインの黄金』を聴きに行く予定ですし。

若者の戯言ということで、生温かい目で見てくださると幸いです。

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